【SINGER 17 足踏みミシン/またミシンを入手しました】
2022.10.20 Thursday
こんにちは。
SHIN代表兼職人の加來です。
実はまたミシンを手にいれてしまいました。
【発端〜段付き金脚入手】
発端は、ずっと探していたSINGERの段付き金脚が見つかったところからです。
某フリマサイトをパトロールしていたところ、ついに見つけたのです。
見つけた瞬間に購入しました。
ebayで探したりもしたのですが、大体が国内(アメリカなど)配送のみだったり、そもそもこういう大きなものを輸入する事自体懲り懲りしていました。
懲り懲りした原因はこちら→イギリスからミシンを輸入した話/SINGER 29K58 八方ミシン 前編
フリマサイトで購入し、割と近かったのでその日に工房まで届けてもらいました。
今使っているミシンをこの金脚に載せ換えようと思っていたのですが、、、
微妙にサイズが大きいのと、ミシンをボルト留めするための穴の位置が合わない&そもそも穴が空いてなかったりして、載せ換えできないという事態になりました。
「穴を開けるにしても鉄でできてるし、、、」と絶望。
木材にだってろくに穴も開けた事のない人間が鉄に穴を開けるのは無理だろうと諦めておりました。
「上に木の天板でも載せて机にでもするか〜」としばらくは工房に放置。
【ミシン本体入手】
数週間が過ぎた頃、またもや某フリマサイトをパトロールしていた時に、SINGERの17ミシンの本体(頭)が出品されておりました。
相当年季が入って古びていたのでお値打ち価格でした。
今後この値段では手に入れることは難しいからとりあえず買っておくか!
という事でGET 。
いざミシンが来てみると、見た目は正直「ボロい」ですが試しに縫ってみますと調子は悪くありませんでした。
載せ換えは手間取ると仕事に支障もきたしますし諦めておりましたが、この新たに手に入れたミシンを何としても金脚に取り付けたくなりました。
【鉄に穴を開ける】
こうなると本格的に鉄に穴を開ける方法をYouTubeで調べ始めました。
今の時代、何でもYouTubeで動画で上がっているので助かります。
色々調べた結果、マキタのドライバドリルを入手。
何となく穴が開けられそうな気がしてきました。
その後。鉄鋼ドリルやその他色々買い集め、穴あけに挑戦しました。
なんと、無事穴が空きました!
最大で19mmの穴を空けましたが、行けるものですね〜。
ちなみに穴あけ時の写真はありません。
(写真を撮る精神的余裕が一切ありませんでした)
これは一通り穴あけが終わり、ミシンを取り付けているところです。
ミシン取り付け完了!
「SINGER」の文字が誇らしいです。
実際、今メインで使っている「SEIKO」の脚とほとんど変わらないのですが、こういうディテールにこだわりがちなのです。
こちらがSEIKOの脚。
こうして見ると、今回のものとだいぶ大きさが違いますね。
惚れ惚れするこのフォルム。
無骨で有りながらも色気も有る佇まい。
カッコ良過ぎます...
糸巻き機をマウントしてセットアップが完了しました。
これもまた一筋縄ではいかなかったので、グラインダーで削ったりしながら何とか取り付けました。
それにしても今まで鉄を加工するという経験が無かったのですが、意外と加工できるものですね。
グラインダーで糸巻き機のベースを削ったのですが、まるでチョコレートでも削るかの如く、簡単に削れました。
「17-1」は型番です。
その下にSINGERのエンブレムが有るはずなのですが消失しておりました。
ロットナンバーから調べたところ、1936年製造、製造場所はアメリカ/ニュージャージー州のエリザベス工場とのことでした。
ざっと90年近く前に作られたので、アメリカからこの埼玉県川口市までどのような歴史を辿ってきたのか、、、知る術はありませんがロマンが有ります。
今後このミシンは、一度塗装を剥がして綺麗に塗装し直す予定です(気力が残っていれば)。
その後は自宅に設置していつでもミシンを使えるようにしようかなと思っております。
という事で、今回はこの辺で。
SHIN代表兼職人の加來でした。