レザーブックカバー/カスタムオーダーコレクション(コミック、四六判、A5)
2018.03.10 Saturday
今回はレザーブックカバーの「カスタムオーダーコレクション」をお送りいたします。
まず、上の画像は通常のサイズ(文庫本)ですが、革を通常のラインナップには無い「ブッテーロ」の黒に変更しております。
そもそもなぜブックカバーのラインナップにブッテーロを入れていないかというと、、、
ブックカバーを開いて左側が本の厚みにアジャストするために折る部分を変更できるようになっております。
ブッテーロは硬めの革ですので、単純に「折りづらい」というのが理由です。
(ただ、使っていけばある程度柔らかくなりますので問題は無いっちゃあ無いのですが)
写真を見ただけでも革に張りがあるのがお分かり頂けると思います。
通常のラインナップの「焦げ茶」と並べて見ました。
どちらも捨てがたい^^
(黒をご希望の方はカスタムオーダーしてくださいね)
さてお次は「四六判」(左)
小説の単行本(ハードカバー)に多いサイズです。
(右は通常の文庫本サイズ)
革はサドルレザー。
染色されていないヌメ革で、まさに「革」という革です。
B6コミックサイズ
革はマレンマの「チョコ」。SHINでは「ディープブラウン」と呼んでおります。
(ロットにより色のブレが半端じゃ無いので、色が明るい個体は「焦げ茶」、濃い個体は「ディープブラウン」としております。
とても「同じ色」としては販売できませんので。ちなみにここ数年は「ディープブラウン」オンリーです)
ステッチは赤で、渋いディープブラウンに良いアクセントとなっております。
A5版
こちらも革はマレンマのディープブラウン。
ステッチはブルーをセレクト。
黒に近いディープブラウンに鮮やかな「ブルー」。
いいですね〜^^
ちなみにこの「マレンマ」という革はイタリアのワルピエ社というタンナーが時間をかけて鞣した極上の革です。
ワルピエ社といえば、最初に紹介いたしました「ブッテーロ」を作っているタンナーとして有名です。
ブッテーロ以上にオイルを入れた革がこの「マレンマ」。
それによりブッテーロよりも「しっとり感」があります。
だからブッテーロよりも上質な革、という訳ではありません。(余談ですが仕入れ価格はほぼ同じ)
オイルが多けりゃ多いほどイイってことではありません。好みの問題です。
トータルバランスとしてはブッテーロの方が上な気がします。
(だからブッテーロは色々なメーカーで使われているのだと思います)
その点、マレンマは作り手としてはやや「使いずらい」革です。
オイルがたっぷりなので「接着しずらい」
「ロットによる色ブレが激しい」(これが一番キツイ)
「カラバリの少なさ」等々、、、
正直何度か「マレンマから足を洗うか〜?」と思ったことも(笑)
でもそれ以上の魅力がある革なのですよ。
使い込んだ時の透明感のある艶とか。
おっと、今回はブックカバー特集でした。
レザーブックカバーというのは読書の楽しさを「倍増」させるアイテムだと思っております。
本を読むという楽しさ、それに加えて読めば読むほど革が「育つ」という楽しさがあります。
電子書籍ではこの楽しさは味わえません。
カスタムオーダーのご相談はお気軽に。
それでは今回はこの辺で。
SHIN代表兼職人の加來でした。