革は濡れても大丈夫か

2017.08.31 Thursday

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    革水濡れ

    ハンドメイドの革製品を製造販売しております【SHIN】代表兼職人の加來(かく)です。

     

    「革は水に濡れたら終わり...」というイメージを持っている方は結構いるのではないでしょうか。

    じつは革は濡れても、「終わり」ではないのです。

     

    そもそも鞣す(なめす)段階で液体に漬け込んだり、水でじゃぶじゃぶ洗ったりしております。

    ただし、写真のように盛大に濡らしますと風合いが変化し、乾燥した時にやや風合いがゴワゴワします。

    これは綿製品を洗濯〜乾燥したときと同じ状態であります。

     

    もっとも、通常濡れる場合って「水をこぼした」とか「雨に降られた」とかですので

    その場合は「シミ」にご注意です。

    とにかく濡れたらすぐに布でやさしく拭くか、なければ手で伸ばす(これ重要)

    しずくのまま置いておくとまず「シミ」になります。

     

     

    革トート

    写真はミリタリートートの制作工程の濡らし直後の状態。

    財布などを洗濯機に入れてしまった場合などはこんな感じですね(笑)

     

    この状態は革が柔らかくなり、伸びやすいので注意が必要です。

    ちなみになぜこんなに濡らしているかというと、柔らかくしてひっくり返すためです。

    そうしないと硬くてひっくり返えらないのです。

     

    革トート

     

     

    革が濡れた場合は乾かす時に注意が必要です。

    特に濡れた状態で熱をかけるとタンパク質が変性してしまい、もとに戻りません。

    縮んだり、硬くなったり。

     

    つまり、革が濡れたからといってドライヤーを使ったり、直射日光に当てて干したりは禁物ということです。

     

    晴れた日に風通しの良い所で陰干ししてください。

    ちなみにパッと見で乾いていても内部に水分が残っている場合がありまして、

    実際見た目では判別不能なのでしっかりと乾燥させてから仕舞うようにしてください。

     

    濡れた革の大敵は「熱」と「カビ」ですので。

     

    例えば革の財布を毎日使っていればカビなど生えないと思っている方が殆どだと思いますが、

    ポケットに入れたりしていると「汗」「汚れ」などが付き、カビが発生します。

    財布の「マチ」の部分を見てください。ほら、カビてるでしょう?

    たまに汚れを拭いたり、綺麗にしてあげてくださいね。

     

    革トート水濡れ

    濡らして乾燥するとオイルが少し抜けるので、ミリタリートートでは乾燥後オイルを補充します。

     

    革トート水濡れ

    塗り上がりました。

    ちなみに塗っているのは「ニートフットオイル」という牛から採った液状のオイルです。

    液体なのでよく浸透します。

    塗った直後は濡れた感じなのですが、数日で馴染んでいきます。

     

    今回は水濡れについてのお話でした。